2010/9/8 水曜日

母乳や涙の成分に鎮痛効果♪

Filed under: 日記 — h.nakano @ 9:48:04

今年5月、タンパク質の一つで、涙や母乳などに含まれるラクトフェリンが、モルヒネに近い鎮痛効果を持つことを、鳥取大の原田悦守教授らが明らかにしました。

lactoferrin1s1.jpg鎮痛剤として一般的なモルヒネが吐き気や便秘などの強い副作用を持つのに対し、ラクトフェリンは副作用が確認されておらず、体にやさしい鎮痛剤が実用化できる可能性が出てきたそうです。

 ラクトフェリンは、母乳、特に初乳に多く含まれ、体の外部からの細菌、ウィルスなどの攻撃を防ぐ、感染防御因子としての役割が主要なものと考えられてきました。ヨーグルト、育児用調整粉乳に混入されて市販されていることからも明らかなように、安全性に関する危惧は全くありません。

 国内外の学術会議では、現代人に多く見られる様々な病気に関する、ラクトフェリンの研究が盛んに報告され、注目を浴びています。実験動物において病原微生物やウィルス感染に対する生体防御能の強化、抗炎症作用、IgE産生抑制効果、発ガンの予防効果など、様々な免疫関連の現象をコントロールする機能が報告されています。

 歯科に関しては、1996年に佐藤保先生が歯周病患者にラクトフェリン含漱剤で治療した例を報告しています。

 副作用が無く多くの薬効をもつラクトフェリン、今後も注目を浴びることはまちがいなさそうです。

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